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日本料理の調味料

調味料合わせ調味料など
砂糖甘酢しょっつる柚子こしょう
合わせ酢(すし酢)土佐醤油
辛子酢味噌南蛮酢
醤油かんずり二杯酢
みそ三杯酢ポン酢醤油

甘酢

なます・和え物に使います.酢1に砂糖0.5の割合が基本ですが,醤油やだしを加えることもあります.材料を鍋に入れ一度に返してから冷まします.
分量は酢100ml(cc)使用に計算してあります.

材料暮らしの設計138暮らしの設計159お料理1年生
100100100
砂糖5030-6050
-2.54
醤油5--
だし汁100-25
みりん-15-

合わせ酢(すし酢)

材料を鍋に入れ暖めます.砂糖・塩が溶けたら冷まします.すし飯は地方・個人・すしの種類(握りずし,混ぜずしなど)によって好みがまちまちだと思いますので,砂糖と塩の量を調整してください.一般的に関東では甘さ控えめ,関西では甘めのようです.多めにつくり昆布を加えておくと,昆布の風味が出てまろやかな味わいになります.
分量は酢100ml(cc)にしてあります.すし酢100mlで米2〜3カップ分になります.

材料暮らしの設計159お料理1年生お寿司
100100100
砂糖30-456060
51020
みりん5--

辛子酢味噌

まぐろ,こい,アオヤギなどの魚介類とあわせます.ねぎ・わけぎとあわせたものは,ぬたと呼ばれます.みそは一般的には西京味噌などの白みそを使いますが,好みのもので結構です.

材料暮らしの設計138暮らしの設計159お料理1年生
からし大さじ1大さじ1大さじ1
みそ100ml75ml90ml
砂糖大さじ2-3小さじ2大さじ3
大さじ1大さじ3-5大さじ6
-少々-
だし(酒)大さじ1.5--
あたりごま小さじ2--
みりん-小さじ1-

かんずり

新潟県の伝統的な香辛料.冬の間雪にさらした唐辛子と米糀・柚子・塩などを醗酵・熟成させたもの.鍋物・うどん・ラーメン・餃子・焼き鳥などの香辛料として使われています.

砂糖

サトウキビ・てん菜から作られます.国内生産量に比べ消費量が著しく多いことから,大部分を輸入にたよっています.砂糖の種類は大変多いのですが,通常私たちが家庭で使うのは,次のものでしょう.

上白糖

白砂糖とも呼ばれ最も一般的な砂糖です.国内消費量の半分を占めています.

グラニュー糖

上白糖より大きな結晶をしています.くせのない甘さをしているので製菓・コーヒー・紅茶などに使われます.

三温糖

薄い褐色をした砂糖で,甘み・風味とも強いので,煮物などに使われます.

中双糖(ザラメ)

一般にザラメと呼ばれています.独特のカラメル風味があり,煮物・カステラなどの焼き菓子に使われます.

和三盆

江戸時代より香川県と徳島県で作られている砂糖です.非常に細かい結晶で,和菓子に使われています.

氷砂糖

おなじみのキャンディーサイズの砂糖です.グラニュー糖を溶かし不純物を取り除いてから,大きな結晶にします.梅酒など果実酒を造るのに使います.

黒砂糖

サトウキビを搾り汁をろ過し,沈殿物を除いた液を煮詰めたものです.ミネラルが多く香り甘みが特に強い砂糖です.沖縄県・鹿児島県奄美地方で作られていて,この地方の料理にはなくてはならないものです.

三杯酢

酢の物に使います.酢・砂糖・醤油を混ぜ合わせたものですが,みりんやだしを加えるなどバリエーション豊富です.好みの味にすれば良いということみたいです.

材料暮らしの設計138暮らしの設計159お料理1年生
大さじ1.5100ml大さじ2
砂糖大さじ1.5大さじ1/2大さじ2
-小さじ1/2小さじ1/4
醤油大さじ1小さじ1小さじ1
だし大さじ1.5-大さじ1

1971年まで日本では塩田で海水から塩を作っていましたが,現在では主にイオン交換膜を使って工場で生産されています.日本沿岸の海水から作られる塩のほかに,メキシコ・オーストラリア・中国からの輸入ものが多くなっています.

2002年以降は塩の生産が自由化されたことにより,各地で特色にある「自然塩」が作られています.また日本古来の,海藻(ホンダワラ)と海水を煮詰めて作った,海藻の風味のある「藻塩」も少量ながら生産されています.このほか世界各地の岩塩も輸入されており,含まれているミネラルによってさまざまな味わいがあります.最近見かけるようになった減塩塩は,高血圧のもととなるナトリウムを減らし,カリウム含有量を増やしたものです.

海水と市販されている塩の成分比較
成分/濃度(g/100g)海水石垣の塩粟国の塩最進の塩珠洲の海雪塩ぬちマースお塩で減塩
塩素56.9--51.053.751.455.352.9
ナトリウム31.73828.233.130.130.329.318.9
硫黄8.03.534.53--1.65--
マグネシウム3.80.241.530.690.802.813.6-
カリウム1.20.450.560.210.400.861.126.2
炭素1.2-------
臭素0.2----0.10.16-

しょっつる

秋田県で作られる魚醤.魚と塩を漬け込み,醗酵させて出来た汁をろ過したもの.しょっつるは本来はたはたのみをを使いしょっつる鍋が名物.石川県のいしる,香川県のいかなご醤油なども魚醤のひとつ.ベトナムのヌゥクマムやタイのナンプラーも魚醤で似たものです.

酢は原料を発酵させて作った醸造酢と,化学合成により作られた酢酸に調味料を加えた合成酢があります.合成酢は飲んだりするとむせることがあり,かつて安いすし屋や料理屋で使われていたが最近ではあまり使われていないようです.

穀物酢

米だけで作る純米酢,米と醸造用アルコールで作る米酢,米・麦・とうもろこしなどを混ぜ合わせて作る穀物酢があります.最近ではスーパーマーケットでも見かけるようになりましたが,玄米を使用した玄米酢もあります.原料からくる褐色をしているのが特徴です.さらに色の濃い黒酢があります.主に鹿児島県で米・麹を原料に作られ作られ壺で熟成させたものです.中国の香酢と良く似ています.アミノ酸を多く含み,飲用もされています.また沖縄地方には泡盛を作る過程でできるもろみに黒麹を合わせて作るもろみ酢があり,クエン酸・アミノ酸が多く含まれています.

果実酢

ぶどう・りんご・梅・柿などの果実から作ります.ぶどうから作るワインビネガー,りんごから作るアップルビネガーヨーロッパやアメリカでは一般的なもので果実風味豊かなものです.梅酢は梅干を作る過程で,梅を塩漬けにしたときに実から出る汁で塩分を含んでいます.調理用に使います.柿酢は調理用に使うほか最近の健康ブームで飲用もされています.

醤油

日本料理には無くてはならない調味料で,いまさら説明の必要も無いかもしれません.でも材料や作られる地方によって結構バリエーションはあるものです.

濃い口醤油

生産量・消費量とも最も多く,一番ポピュラーな醤油です.とくに東日本では,濃い口醤油しか使わないというご家庭も多いのではないでしょうか.調理・卓上用に合います.

薄口醤油

関西で多く使われる醤油です.濃い口醤油に比べ色が薄く塩分がやや多い特徴があります.素材の色や風味を生かす調理に使われます.ちなみに私が住んでいる東京近辺では,美味しい薄口醤油を扱っている店が少なく入手に苦労することがあります.

白醤油

薄口醤油よりもさらに色の薄い醤油で,素材の色を生かす調理に使われます.白醤油・薄口醤油とも封を切って時間がたつと次第に色が濃くなり風味も落ちてきますので,冷蔵庫に保存に早めに使いましょう.

溜まり醤油

濃厚な味わいが特徴です.「刺身醤油」としても販売されているように,刺身やすしのつけ醤油として使われます.

再仕込み醤油

一般的な醤油は麹に食塩水を加えて仕込みますが,再仕込み醤油は食塩水の代わりに醤油を使います.そのためうまみ成分の多いこくのある醤油に仕上がります.

醤油についての詳しい説明は「しょうゆ情報センター」のホームページをごらんください.

土佐醤油

鰹節の風味の強い醤油で,湯豆腐など鍋物に使います.刺身醤油やぶっかけうどんのつゆに使ってもおいしいです.作り方は,材料を鍋に入れひと煮立ちさせ,冷めたら濾します.

材料暮らしの設計159お料理1年生
醤油カップ1カップ1
大さじ1-2大さじ4
鰹節カップ1.5カップ1
みりん-大さじ4

南蛮酢

あじ・いわし・わかさぎなどの南蛮漬けに使います.南蛮漬けは出来立てより2・3日たってからの方が味がしみ,小骨も柔らかくおいしくなります.

材料暮らしの設計159お料理1年生
だしカップ1-
-100ml
醤油大さじ2大さじ3
大さじ3-4大さじ3
みりん大さじ3大さじ3
大さじ3大さじ3
砂糖大さじ2-2.5-
小さじ1/2-
唐辛子1本1本

二杯酢

かに・かきなど魚介類などの和え物に使います.一般に,醤油1に酢3の割合であわせます.砂糖を加えると三杯酢になります.

ポン酢醤油

魚介類をあえたり鍋物に使います.使うかんきつ類はゆず・かぼす・だいだい・すだち・レモンなどですが,種類により様々な味わいになります.だしの量や甘みはお好みで.かんきつ類の絞り汁と醤油を混ぜあわせたものに,削りかつおをいれて数日間冷蔵庫におくとまろやかになります.私は生かきなど甘くしない方が好みなので,濃口醤油とすだち酢を等量まぜあわせたものを使っています.

材料暮らしの設計138暮らしの設計159お料理1年生
かんきつ類の汁大さじ4大さじ4大さじ1
醤油大さじ6大さじ6大さじ5
--大さじ2
だし--大さじ5

みそ

醤油と並んで日本を代表する発酵調味料です.原料により「米みそ」「麦みそ」「豆みそ」に区分されます.地方ごとに特徴のあるみそが作られています.「合わせ味噌」と呼ばれますが,単独で使うより産地の異なる味噌をブレンドすると,よりうまみがますことが知られています.

米みそ

日本全国で作られ生産量の最も多いみそです.「信州みそ」「仙台みそ」が良く知られています.甘口・辛口がありますが,東北日本では辛口が多く西南日本に行くに従い甘口が多くなるようです.

麦みそ

日本のみそ約1割ほどの生産量です.おもに中国・四国・九州地方で作られています.麦こうじの割合が多いため,甘みと香りの強いのが特徴です.

豆みそ

八丁みそが有名です.おもに愛知県・岐阜県・愛知県で作られています.丸大豆と食塩のみから作ります.「赤だしみそ」は一般的には豆みそと米みそを混ぜ合わせたものを指します.

みそについての詳しい説明は「みそ健康づくり委員会」のホームページをごらんください.

柚子こしょう

福岡県・大分県などとくに北九州で良く使われている調味料です.柚子の皮・青唐辛子・食塩を混ぜ合わせたもので,コショウは使われていません.湯豆腐・ちゃんこ鍋・鶏の水炊きなど鍋ものの薬味として使います.

参考文献

・八百膳 栗山善四郎「釣り人グルメの四季の魚料理」暮らしの設計no.159,中央公論社,1988.
・つきぢ田村「田村平治の日本料理入門」」暮らしの設計no.138,中央公論社,1981.
・ベターホーム「お料理一年生」ベターホーム出版局,1985.
・高山信行「日本料理のコツお寿司」新潮文庫,1989.